よりよい職場を求めるために転職を行うのが、看護師の間で広まりつつあります。給与や勤務条件、仕事内容や職場の場所、福利厚生などを考えると転職によってメリットを受けられる可能性が高い状況があるからです。
しかし、少しでもいい条件で働けるようになろうと考えて転職をしていると労力がかかるだけでなく、転職回数が増えてしまって次の転職が難しくなります。安易に転職しないというのはどの業界でも定石ですが、看護師の場合には転職回数を気にせずに転々と職場を移っている人も見かけられるようになりました。
最も典型的で成功の道を歩んでいるのは、キャリアアップが目的となっている看護師の転職です。最終的にやりたいことが明確になっていて、そのために必要なスキルを身に着けたり、経験を積んだりするのが目的で転職しています。
職場を変えない限り同じ医療スタッフの下で同じ医療機器を使い、類似している病態の患者の看護を行うだけになってしまいがちです。職場を変えるだけでそれが大きく変化して、新たなスキルの習得が必須になり、新しい経験を積む機会に恵まれるようになります。これによってキャリアアップを行い、高度医療や地方医療で活躍する看護師も増えてきました。
一方、転職回数を意に留めない看護師のもう一つのパターンとして、出会いを楽しんでいる人もいます。新しい職場では医療スタッフとも患者とも常に新しい出会いがあり、その変化を楽しむことで看護師として前向きに働いているのです。